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世の中にはメンタルな問題で悩んでおられても、クリニックを受診する勇気がなかなか持てずに困っておられる方が大勢いらっしゃるのではないかと思います。そういう方々のために、当クリニックではどんな治療をご提供できるのかについてご説明しておきたいと思います。
 その一例として、ここでは現代において特に発生頻度が高いうつ病をとりあげてみたいと思います。
 うつ病は日本人にとても多い、よくある病気です。よく「うつは心の風邪」という言い方をされますが、このフレーズが意味するのはまず何よりも「うつは風邪と同じように誰もがかかりうる可能性のある病気である」ということだと思います。
 そしてまた、うつ(うつに限らずメンタルな不調、例えば不安、不眠、パニックなど)は初期には風邪と同じように自然治癒も期待しうる病気です。うつの治療には休息や友人との語らいなどが有効なことも多いでしょう。けれどもうつは風邪と同じでこじらせることもありうる病気ですし、残念ながら風邪よりもこじれやすい病気です。
 その意味で初期診断と初期治療がとても大切です。病気の初期の方が治りやすいのはどんな病気でも同じです。ですから調子が悪いなと思われたら早く来ていただきたいと思います。お越しいただいた方に対しては、お薬をお出しすることもあるでしょうし、ただ生活のペースダウンをおすすめするだけのこともあるかも知れません。いずれにせよ初期であれば、病気と闘いながら頑張りすぎることで二次的に起きてくる孤独感の深まりや希望の持てなさなどが少ない分、スムーズなスタートを切ることが出来ると考えます。
 また一口にうつ病と言ってもいろんな種類があって、それぞれに治療方法もお薬も異なります。現在の主要な治療薬とされているSSRIが有効である場合もありますし、気分安定剤と呼ばれるバルプロ酸やリチウムが有効な場合もあります。あるいは睡眠障害や不安、あせりに対してのお薬が必要なこともあるでしょう。また場合によってはお薬以上に精神療法が大切になることもあります。
 どの方法を選択していくにしても大切なことは、治療を受けられる方が、その治療に納得しておられてこそよりよい効果が期待できるということです。そのために、お話をゆっくりお聞きする中で診断や治療を進めていくことをいたします。治療についての説明や、お薬の効果や副作用などの説明は丁寧にいたしますし、ご意見をお聞きしながらお薬をお出しいたします。
 それからとても大切なこととして付け加えておきたいのは、うつ病は治った後も養生が必要だということです。例えば、会社や周囲の人達に過剰に適応しようと無理をしてうつ病になったのであれば、これからは自分のペースを守ることを心がけることが必要になるでしょう。そうすることが病気の再発を防ぎますし、結局はご自身の仕事や周りの人達を大切にしていくことに結びついていくと思います。
 そして病気の体験を経ることでより豊かな人生が開けていくことを願って、治療に当たらせていただきたいと思っております。


                                              院長  加藤公敬